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英会話スクールのネイティブ講師とフィリピン人講師、それぞれにおすすめな人を紹介!

英会話スクールを探してみると、「フィリピン人講師」と書いてあるスクールが数多くあって不思議に感じたことはありませんか? インドを筆頭にフィリピンやインドネシア、シンガポールなど、アジアでも一定数の国では英語を公用語にしていて、皆が一通りの英語を話すイメージがあります。しかしなぜ、こんなにも多くのフィリピン人英語講師がいるのでしょうか?

さらに言えば、フィリピン人講師を採用している英会話スクールはお値段が抑えめ。ネイティブ講師とフィリピン人講師の両方が在籍するスクールでは、レッスン料や消化ポイントで差が付けられていることもあります。授業料に差がついていると、質の差なのかと思って不安になってしまいますね。

英語を習うなら生まれてこの方英語を話して暮らしてきたネイティブスピーカーに教わるのが一番だ、というのは根強い考え方です。同時に、日本人の方が日本人の気持ちが分かるから、日本人に習う方が分かりやすいと考える人もたくさんいます。フィリピン人講師はどうなのでしょう?

結論から申し上げますと、英語教育の観点からはネイティブ講師の方が非ネイティブ講師より優れていると判断する根拠はありません。ただし、良い英語教師に必要とされる資質は複数ありますので、その中で多少の優劣がつくことがあります。英語講師としての資質から見たネイティブ講師とフィリピン人講師の特徴を明示すると共に、それぞれにどのような人が向いているのかを説明していきます。

英語教師の資質とは?

英会話スクールの講師は当たり前ですが、英語を教えます。ですからネイティブ講師とフィリピン人講師の比較も、英語教育の観点から比較することができます。

繰り返しになりますが、英語教育の研究では、ネイティブ講師と非ネイティブ講師の間に優劣があるというような結果は出ていません。むしろ、講師としての個々の資質の方が大きいとされています。スポーツ選手が必ずしも良いコーチになるとは限らないようなものでしょう。

一番顕著にネイティブスピーカーと非ネイティブスピーカーの違いを感じる発音についても、生徒の獲得した音声的な能力に相関はあまり見られていません。

ネイティブスピーカーであることだけで講師としての優越性が無いとすれば、どの点を見て英語教師を選ぶべきか、以下に解説します。

専門性

外国語講師として必要な資質の一つが「専門性」です。教える対象を熟知していること、教授法に通じていることが不可欠です。大きく分けると2種類です。

  1. ロールモデル・憧れの対象となり得る語学力
  2. 教授上の能力

1番目の能力はあまりに当たり前のことと思われるかもしれませんが、重要です。生徒が教えを受けるのに、講師の英語力を信頼していなかったらクラスが成立しません。この英語力に関しては、英語を話している国出身であるネイティブスピーカーは無条件に達成しています。むしろ英語のお手本とすら呼べるのですから、英語講師として喜ばれるのも不思議ではありません。

しかし2番目の教授上の能力は、単にその言葉を話すだけでは得られません。語学を教えるうえで必要な知識とは、例えば以下のようなものです。

  • 英語の文法など、言語としての知識
  • 教授法
  • クラスの進め方に関する知識
  • 教材の作成能力
  • 学習者心理の知識

日本語に置き換えてみれば分かりやすいかと思いますが、日本語のネイティブスピーカーだからと言って、日本語学習者に「『学校へ行く』と『学校に行く』の違いは何ですか」聞かれて即答できるでしょうか? このような専門能力にはネイティブ・非ネイティブに違いはなく、実際にイギリスのケンブリッジ大学英語検定機構が実施している英語教授資格CELTAでは、合格者の半数が非ネイティブの年もあります。

人間性

語学講師としての資質には、人間性に関わるものもあります。漠然と人柄が良いというものではありません。相手の異文化を尊重できる人、誤りを繰り返す学習者に対しても根気よく親切な人、臨機応変な対応力のある人、など円滑なクラス運営には講師の人間性が大きく作用するのです。

中でも語学講師として見逃せない素質は、明るいことです。クラスの雰囲気は学習者の意欲に影響を与えますから、ポジティブな雰囲気作りはとても大切です。特に1対1のレッスンで、講師が暗かったらどうでしょう? 間違ってしまったりしたときに深刻に返されたら、生徒は自信を失ってしまうかもしれません。この点では、大らかで明るいというフィリピンの国民性は語学講師として大いに歓迎されるところです。

ネイティブ講師の特徴

ネイティブスピーカー(日本語では「母語話者」)とは、その言語を幼少期から使って習得した人を指します。世界の英語人口は15億人に上ると言われる中、規範として参照されるのはイギリスやアメリカなどの元々の英語話者の国の英語。「正しい英語」の基準となる英語を話す「ネイティブ」に英語を教わりたいと思う人が多いのは、当然とも言えます。

ネイティブ講師に習うメリット

つまり、特にネイティブ講師に資質として期待できるのは、「ロールモデル・憧れの対象となり得る語学力」であるのは自明です。その中でも、特にネイティブが非ネイティブよりも優れている部分は、以下のような分野でしょう。

発音

単語の発音はもちろんのこと、リエゾンやリンキングと呼ばれる語と語の繋げ方、スピード、イントネーションの全てを本来の発音で発音できるのは、ネイティブスピーカーの強みです。切り分けた単語の発音は完璧でも、イントネーションが母語を引きずってしまう非ネイティブ講師は珍しくありません。例えば、疑問文が上り調子にならない言語が母語の講師が、英語の疑問文を平叙文のような調子で読んでしまうことは、まま見受けられます。

英語を話す文化圏の文化

文法性でなく、文化としての言葉の選び方、表現の仕方はやはりネイティブに教わった方が良いでしょう。よく言われるのが、日本ではあまりyes/noをはっきりと言いたがらない傾向があるのに対し、英語圏ではむしろyes/noをはっきりさせた方が良いということです。では、はっきり"No"と遠慮なく言い放てば良いかというと、事はそれほど簡単ではありません。"Thank you, but no"や"I'm afraid not"など、ある程度のクッションを入れて表現した方が良い場合がほとんどです。

意味が通じるだけでなく、英語文化の中で適切にコミュニケーションできる会話力を学びたいのなら、ネイティブ講師はそれを身につけている存在です。

語彙や方言、文体の対応範囲

語彙力とは、難しい言葉をたくさん知っているかだけで測れるものではありません。「ワンワン」や「ブーブー」のような幼児語、「ヤバい」などの俗語も必要となる時はあります。反対に、文書や手紙などで相応の文体で書きたいときもあるでしょう。この他、方言が気になる場合もあります。小説やテレビ、映画などで登場人物が方言によって特徴づけられている場合もありますので。

年代や地域をまたぐような語彙力に関しても、自分が普段使う言葉ではないが知識はあるのがネイティブスピーカーです。

ネイティブ講師に習うデメリット

ネイティブ講師は、英語の運用能力の面で非ネイティブ講師を圧倒していることがよく分かりました。では、ネイティブ講師の弱点というのはあるのでしょうか。

英語学習者の気持ちが分からない

よく言われるのは、ネイティブ講師は自分が自然に英語を話せるものだから、外国人がつまづいている理由がよく理解できない、ということです。この点は、第二言語としての英語教育の資格(TESOL、CELTAなど)を取得しているような人は外国人のつまづきやすい箇所を教わってはいるのでしょうが、受講者の印象としては、あまり分からないことを共感してもらえていないと感じがちのようです。第二言語教育の専門知識のない講師だと、さらに説明不足に陥る例が多くみられます

間違った英語でも理解してくれる

また、意外なことですが、ネイティブ講師と英会話をしている方が間違った英語で話したままになることがあります。ネイティブ講師は英語力が高いため、不完全な文章でもなんとか自分で補って理解してしまうため、そのまま会話を続けてくれてしまいがちなのです。非ネイティブ講師の場合は、ある程度規範的な文章でないと認めてくれないことが多く、結果として正しく話す訓練になる傾向があるようです。

講師の方言

アメリカ英語、イギリス英語が大いに違うということは、お聞きになったことがあると思います。どちらを話すようになっても、どちらも英語ですので問題は無いのですが、受講システムの関係で毎回違う講師に習うような場合は、ある時はアメリカ英語、次はイギリス英語、またある時はオーストラリア英語…のようになってしまうと、初学者は混乱します。聞き取りにくさもありますし、同じ内容でも地域ごとに語彙や表現が違っていたりするため、せっかく覚えた表現が通じなかった、訂正されたという不可解な思いをするとやる気も削がれますよね。

この問題は特に、オンラインベースの英会話スクールで起こりがちです。世界中から登録講師を求めているため、英語の種類も統一されていないのです。特定の方言を学びたい場合は、その国に母体があったり、提携関係があったりするスクールを探すようにしましょう。

フィリピン人講師の特徴

フィリピン人講師に関しては、大体以下のような特徴があります。

ポイント

  1. 英語力が高い
  2. 癖のない、聞き取りやすい英語を話す
  3. 学習者に合わせて話し方などを調整してくれる
  4. フレンドリーで優しい

第1と第2の英語力に関しては、後ほど詳しく解説します。

第3の点は、英語講師の専門性にも人間性にも関係しています。この特徴は、よくフィリピン人講師を推薦する時に言われることで、「フィリピン人も外国語として英語を習ったので日本人学習者のつまづくところを理解している」などの言い方をされることもあります。気配りができるかの個性とも言えますが、やはり非母語話者として、最初から全ての英語が理解できないことを身をもって知っている事実は、英語を教える資質として大きく作用しているようです。

第4の点の「フレンドリーで優しい」は、英語教師の「人間性」に関わる部分です。シャイで、間違えると恥ずかしいと思って喋れなくなっていることの多い日本人にとってフィリピン人講師の優しさ、大らかさは助けになります。おしゃべり好きだというフィリピン人は英会話の授業であっても楽しそうに会話をしてくれるので、会話に苦手意識のある日本人でも自信を持って話すことができます。

フィリピン人講師が多い理由

フィリピン人講師が多い理由は、英会話スクール側の都合から言うと、人件費が安いからです。日本とは物価の格差があるため、フィリピンで英語講師を採用し、現地からオンラインで教えてもらえば日本で講師を雇うよりもずっと安く済みます。国際企業のコールセンターがフィリピンに多数設置されているのと、同じ理由です。

今度はフィリピン側の事情に目を向けてみましょう。フィリピンにはなぜ、これほど多くの英語教師のなり手がいるのでしょうか?

これはフィリピン人が高い英語力を持っているからです。EF英語能力指数によると、フィリピン人の英語能力は世界で第27位、アジア圏ではシンガポールに次いで第2位です。この順位は英語力「高」に分類される順位です。(日本は世界第55位、英語力「低」)ビジネス英語能力指数では、フィリピンが世界一と評価されたこともあります。

つまり、フィリピンには英語教師に必要な能力の一つ、「ロールモデル・憧れの対象をなり得る語学力」を満たしている人材が豊富に存在するのです。それと同時に、英語講師のお給料は他のアルバイトよりは良いため、英語講師希望者も多いということで競争力も働きます。

この後はネイティブスピーカーではなく、トップクラスの英語力の国々の多くのように英語と親戚関係にあるヨーロッパ諸語を母語としているわけでもないフィリピン人が、どのようにしてこれほどの英語力を身につけているのか、その背景を探っていきます。

フィリピンの英語教育

フィリピン政府は公用語としても、国民の就労機会拡大のためにも、国家的に英語の学習を推進しています。実際のところ、フィリピンのGDP(国民総生産)の1割は、海外に出稼ぎに行っているフィリピン人からの送金が占めているのです。歴史的には、1898年-1946年の間にアメリカ合衆国による植民地支配を経験しており、統治者であるアメリカ人に英語を教えられた経緯があります。

現在のフィリピンでは、小学校の1年生から毎日1時間の英語の授業を受けています。海外でも働けるよう、義務教育である小学校を卒業するまでには英語が話せるようにするという国の方針によります。

日本の中学校では英語が年間140回。1回の授業時間は45分ですので、年間の英語の学習時間は105時間になります。これはフィリピンの小学校1年生が半年以内で終えている学習時間です。結果として、フィリピン人は小1の終わりには日本の中学校3年生程度の読み書きと高校生レベル以上の会話力を身につけていると言われています。更には、小学校3年生からは段階的に教科の学習にも英語での授業が取り入れられており、日本との差は歴然です。

英語教育政策の成功を下支えしているのは、日常生活でも常に英語に触れているというフィリピンの言語事情です。多民族国家のフィリピンでは80種近くの言語集団がおり、下位言語まで含めると170もの言語が使われているという説もあります。通語としても、英語を必要としているのです。テレビや映画などのエンターテインメントも新聞などの報道にも英語が使われているので、フィリピン人は幼少期から英語に馴染みのある環境で暮らしています。つまり、学習者としての英語だけでなく、全般的な英語力を有しているのがフィリピン人講師の強みです。

ネイティブ講師とフィリピン人講師、向いているのはどんな人?

英語教師に必要な資質という観点から、フィリピン人講師とネイティブ講師を比較してきました。それぞれの特徴を踏まえ、ネイティブ講師に習うことがおすすめな人、フィリピン人講師に習う方がおすすめな人を纏めると、以下のようになります。

ネイティブ講師向きの人

  • 上級者
  • 英語の微妙な表現の違いなどをマスターしたい人
  • ネイティブと同じ速度で会話したい人
  • 海外に移住・渡航予定の人

フィリピン人講師向きの人

  • 初級者
  • 英会話に不慣れな人
  • 特定の訛り(アメリカ英語、イギリス英語など)に偏っていない英語を覚えたい人
  • あまりコストをかけずに勉強したい人

大まかにくくると、上級者になればなるほど、ネイティブ講師に習いたいと思う場面が増えるでしょう。一通りの英語を身につけた後に出てくる疑問はネイティブスピーカーや現地在住者レベルでないと分からない使い分けであることが多いからです。

それほど上級でない方がネイティブスピーカーを必要とする場合として考えられるのは、海外に移住や渡航をする場合です。その場合は現地の文化の学習も兼ねてその土地出身の講師に習った方が、方言差のせいで聞き取れない、その地域で使わない表現を使って、正しい英語なのに怪訝な顔をされるなどのトラブルを回避できます。

初級者には、フィリピン人講師の特性が向いています。これから英語を学んでいこうという時に委縮してしまっては元も子もありません。概して優しく、また学習者の気持ちも分かるフィリピン人の方が順調に学習を進められます。

最後に、フィリピン人講師のレッスンは価格設定が低めなことに触れなくてはなりません。これはフィリピン人講師は英語教師として劣っているが故の差ではなく、各国間の物価の違いを反映しているだけです。フィリピン人講師が多くのスクールで活躍していることを見ても、フィリピン人講師の英語教授力が評価されていることは明らかです。

むしろコストパフォーマンスが良いと捉えた方が適当なので、少なめの費用で英語を学びたい方には学習レベルを問わず、フィリピン人講師のいるスクールがおすすめです。上級者に需要の大きいのはビジネス英語でしょうが、ビジネス英語では世界第1位を取ったこともあるフィリピンの講師達は、頼りになることでしょう。

以上、ご自分に合った講師のタイプを見極める参考になりましたでしょうか。理屈は分かるけど、初心者だってネイティブスピーカーと話すことに憧れる!!という方も当然いらっしゃることと思います。英会話スクールは、多種多様ですのでご安心ください。フィリピン人講師もネイティブ講師も在籍するスクールはいくらでも見つかります。状況に応じて、上手に受講してみてくださいね。

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